今日も、ten to ten(点と点)にご訪問頂き、ありがとうございます。
ten to ten(点と点)では、みなさんがコーヒーについてもっと興味が湧いたり、コーヒーのことをより好きになれるような情報をお伝えしています。
今回のテーマは、「コーヒー抽出器具 15種類」です。
皆さんは、普段どのようにしてコーヒーを楽しんでいますか?
高級でプレミアムなコーヒー豆でなくても、お気に入りのコーヒー豆で気軽にコーヒーを楽しむ日常は、とっても幸せなものですよね。
こんなに私たちを幸せにしてくれるコーヒーですが、その抽出してくれる器具は、実にたくさん存在しています!
「忙しいときはコーヒーメーカーを使う」「のんびり出来るときはハンドドリップをする」など、
コーヒー抽出器具や淹れ方を、色々と使い分けている人も多いと思います。
もし、コーヒー器具についてもっと知ることができれば、それだけ楽しみ方も広がりますよね。
今回の記事は、「ペーパードリップ」や「フレンチプレス」などのような一般的抽出器具はもちろん、
喫茶店でよく見る香り高いコーヒーが淹れられる「サイフォン」や
アウトドアでも活躍する「エアロプレス」や「パーコレーター」などなど、
コーヒー器具を盛りだくさんにご紹介します。
コーヒー器具 一覧として活用できる内容ですよ。
イタリアの家庭では当たり前に使われている「直火式エスプレッソ(マキネッタ)」、
コーヒーの歴史を探究したくなる「イブリック」などもご紹介しています。
そして最後には、番外編としてインスタントコーヒーを使用して作るアレンジコーヒー「ダルゴナコーヒー」にも触れています。
ぜひ、読み進めて頂き、自分のライフスタイルに合ったコーヒーの抽出器具を探してみてくださいね!
自分にぴったりなコーヒー器具が見つかり、みなさんにとっての最高の一杯にめぐり会えますように。
Contents
- 1 コーヒーには、淹れ方によって3種類ある
- 2 コーヒー器具は、それぞれいろんな淹れ方が出来る
- 3 1. ペーパードリップの特徴、使い方・淹れ方
- 4 2. コーヒードリッパーの特徴、使い方・淹れ方
- 5 3. 浸漬式(しんししき)のドリッパーの特徴、使い方・淹れ方
- 6 4. ネルドリップ(布ドリップ)の特徴、使い方・淹れ方
- 7 5. ステンレスフィルター(金属フィルター)の特徴、使い方・淹れ方
- 8 6. フレンチプレスの特徴、使い方・淹れ方
- 9 7. エアロプレスの特徴、使い方・淹れ方
- 10 8. デルターコーヒープレスの特徴、使い方・淹れ方
- 11 9. サイフォンの特徴、使い方・淹れ方
- 12 10. ウォータードリップ(点滴ドリップ)、水出しコーヒーの特徴、使い方・淹れ方
- 13 11. エスプレッソマシンの特徴、使い方・淹れ方
- 14 12. 直火式エスプレッソ(マキネッタ)の特徴、使い方・淹れ方
- 15 13. イブリックの特徴、使い方・淹れ方
- 16 14. パーコレーターの特徴、使い方・淹れ方
- 17 15. ベトナムコーヒーの特徴、使い方・淹れ方
- 18 番外編!ダルゴナコーヒーの特徴、淹れ方
- 19 まとめ
コーヒーには、淹れ方によって3種類ある
コーヒーにはいろいろな抽出器具がありますが、それらを淹れ方で分類すると、3つに分類できるんです!
『透過式(とうかしき)』
『浸漬式(しんししき)』
『圧力(をかけながら淹れる)』...... の3種類です。
(透過式(とうかしき)と浸漬式(しんししき)の良いところを併せ持つ、ハイブリット式の新しい抽出器具もあります♪)
具体的なコーヒーの抽出器具について詳しく知る前に、この3種類のコーヒーの淹れ方を知っておきましょう!
これからご紹介していく抽出器具、それぞれの特徴がより理解しやすくなりますよ!
1.『透過式(とうかしき)』コーヒー粉の上からお湯を注いで通す淹れ方
『透過式(とうかしき)』とは、コーヒー粉にお湯を通しながら抽出する淹れ方です。
後ほどご紹介する「ペーパードリップ」「DELTER COFFEE PRESS(デルタコーヒープレス)」
「水出しコーヒー(点滴ドリップ)」などが、この透過式(とうかしき)に当てはまります。
ペーパードリップは、家庭でコーヒーを楽しむときの代表的な抽出器具と言えますが、その味わいは本格的!
上からお湯が注がれることで、コーヒー粉がフィルター内でダイナミックに動き、コーヒーの成分がより溶け出しやすくなっています。
また、フィルターを支えるドリッパーやフィルターの種類、お湯の注ぎ方やコーヒー豆の種類を変えることで、色んな味わいを出すことが可能!
自分好みの味を出すために色んな要素の組み合わせを楽しめるので、探究心をくすぐられる淹れ方です。
2.『浸漬式(しんししき)』コーヒー粉をお湯に浸してしばらく置いておく淹れ方
コーヒーの淹れ方の種類 2つ目は、『浸漬式(しんししき)』です。
浸漬(しんし)とは、液体にひたすことを指す言葉。
この言葉の通り、浸漬式(しんししき)とは、お湯や水にコーヒー粉を一定時間浸しておいて抽出する方法です。
この浸漬式(しんししき)の代表的な抽出器具は、「フレンチプレス」と呼ばれるものです。
カフェでは「コーヒープレス」という名前で提供されていることが多いです。
フレンチプレスのパーツは、ガラス製の本体、プランジャーと呼ばれる蓋のみで構成されている、とってもシンプルな構造をしています。
この蓋には棒状のパーツが付いていて、その先端にはコーヒー粉を濾過するための金属製のメッシュフィルターが付いています。
(メッシュとは、”網目”という意味です)
手順はとっても簡単!
フレンチプレス本体に、粗めに挽いた必要量のコーヒー粉を入れ、お湯を注いで約4分待つだけです。
4分経ったら、プランジャーをグッと押し下げて(プレス)濾過し、それ以上コーヒーの抽出が進まないようにすれば、完成です。
コーヒー粉にお湯を注いだ後は、そのままの状態で置いておけるので、忙しい時にぴったりの淹れ方!
また、難しいテクニックは不要なので、誰でも味わいが安定した美味しいコーヒーを抽出できるのも、大きな魅力です。
浸漬式(しんししき)で有名な抽出器具は、他にも「サイフォン」、コーヒー粉を水に浸しておく「水出しコーヒー」などもあります。
これらの抽出器具についても、後ほど詳しく触れていきますね!
3. 『圧力』高い圧力をかけながら短時間で一気に抽出する淹れ方
コーヒーの淹れ方の種類 最後の3つ目は、『圧力』をかけながら抽出する方法です。
この圧力のかけ方にも色々と種類がありますが、圧力をかけながら抽出する代表的なコーヒーは、「エスプレッソ」です。
エスプレッソは、ポンプ圧を利用し、9気圧程の高い圧力をかけながら一気にコーヒーを抽出します。
エスプレッソを淹れる「エスプレッソマシン」は大型だから、エスプレッソ系のドリンクはカフェでオーダーして楽しむもの.....
というイメージをお持ちの人もいると思います。
ですが、最近では家庭用のコンパクトなタイプのエスプレッソマシンがたくさん登場しています!
カフェに置いてあるような大型のマシンでなくても、キッチンに置いておけるようなサイズで全自動タイプ、
セミオートタイプ、コーヒー粉が入ったカプセルをはめるだけのタイプ、手動式と、自分のスタイルに合ったものを選べるようになっていますよ。
エスプレッソのように圧力を利用したその他の抽出器具は、「エアロプレス」「直火式エスプレッソ(マキネッタ)」「Steep Shot(スティープショット)」などがあります。
コーヒーの淹れ方の種類は、大きく分けて3種類あることをご紹介しました。
コーヒー粉にどのようにお湯を通すかで、透過式(とうかしき)、浸漬式(しんししき)、圧力をかけて淹れる.... に分類できます。
一度理解しておくと、それぞれのコーヒー器具の特徴が整理されて理解しやすくなります。
もっと詳しく知ると、味わいの特徴も予想できたりもしますよ。
ぜひ、参考にして、これからご紹介していくコーヒー抽出器具の特徴を読んでみてくださいね。
コーヒー器具は、それぞれいろんな淹れ方が出来る
ではこれから、コーヒー抽出器具15種類の名前や特徴、使い方・淹れ方をご紹介していきますね。
ライフスタイルが一人一人違うように、コーヒーの楽しみ方も人それぞれです。
「朝は忙しくて時間が無いから、のんびりコーヒーを飲むよりもさっと淹れて楽しみたい」
「味はこっちの方が好みかも」など、そんな風に自分のライフスタイルや好みを振り返りながら読み進めてくださいね。
1. ペーパードリップの特徴、使い方・淹れ方
一番始めにご紹介するコーヒーの抽出器具は、家庭でコーヒーを淹れる方法で最もポピュラーな「ペーパードリップ」です。
ペーパーフィルターをドリッパーと呼ばれるコーヒー器具にセットし、コーヒー粉を入れ、あとはお湯を上から注ぎ入れるだけ!
ドリッパーの底に開けられた穴から、抽出されたコーヒーが落ちる仕組みで、落ちたコーヒーは、カップやサーバーが受け止めてくれます。
コーヒー粉にお湯を通すだけで、本格的なコーヒーを淹れられますよ♪
こちらに、ペーパードリップの特徴をまとめています。
【ペーパードリップの特徴】
- 一般的なスタイルの淹れ方
正統派の味わいが楽しめる - 使い捨てのペーパーフィルターを使うので、使用後のお手入れが簡単
- 喫茶店で飲むようなコーヒーを、家庭で出来る
- 抽出中はほろ苦い香りが部屋中に広がる
ペーパードリップは、コーヒー抽出器具の中でも一般的な淹れ方のスタイルとして浸透しています。
目新しい淹れ方とは違い、親しみがあって正統派な雰囲気がありますね。
抽出後、ドリッパーに残ったコーヒー粉の粕(かす)は、ペーパーフィルターごとそのままごみ箱に捨てられます。
特別なお手入れが必要なく、手間が少ないです。
ドリッパーを他の食器と同じように洗浄して、衛生的に使い続けられますよ!
ペーパードリップって、簡単なのにとってもプロっぽい印象がありませんか?
家庭で喫茶店風の本格的なコーヒーが淹れられるので、とっても気分が上がります。
ペーパードリップは、自分でタイミングを見計らい、少しずつお湯を足しながら抽出する淹れ方です。
お湯を足すごとに部屋中に広がっていくコーヒーのほろ苦い香りは、とってもリラックス出来ます。
コーヒーの豊かな香りを、思う存分楽しむことができるのも魅力です。
ペーパードリップの使い方・淹れ方は人それぞれで、正解はありません。
自由度が高くて楽しいですが、その反面、初心者の人にとってはやり方が分からず迷ってしまうと思います。
以下に、ペーパードリップの使い方・淹れ方をご紹介しているので、ご参考にしてくださいね。
【ペーパードリップの使い方・淹れ方(一人分)】
コーヒー粉の目安:12g
コーヒー豆の挽き具合:中細挽き
※中細挽きはキメが細やかで、ペーパードリップと相性が良いと言われています
水:140cc
『手順』
- 台形型のペーパーフィルターの場合、底と側面に縫い目部分があります
それを互い違いになるように外側と内側に折ります
※円錐型のペーパーフィルターの場合は、側面の一箇所のみ - 折り込んだペーパーフィルターの口を広げてドリッパーに敷き、コーヒーカップまたはサーバーに乗せてセットします
- ペーパーフィルターに中細挽きに挽いたコーヒー粉を入れ、平らにならします
- 上からゆっくりと少量のお湯を注ぎ、コーヒー粉全体を湿らせて20秒くらいそのまま蒸らします
※コーヒーカップやサーバーには、ポタポタ.... と抽出されたコーヒーがほんの少し落ちるくらいの量です - 20秒くらい経って蒸らしが終わったら、小さな「の」の字を描くイメージで、中心に向かって真上からお湯を注ぎます
- 数回に分けてお湯を注ぎ、コーヒーが落ち切ったら完成です
※サーバーからコーヒーカップに注ぎ分ける際は、前もってカップを温めておきましょう
※ペーパードリップで美味しいコーヒーを淹れるポイントは、ずばり20秒の「蒸らし」です!
コーヒー粉の一粒一粒には、炭酸ガスが含まれています。
新鮮なコーヒー粉ほど多く含まれているこの炭酸ガスは、お湯に触れると放出されます。
この炭酸ガスが十分に放出されることで、その後に注がれるお湯がコーヒー粉と馴染みやすくなり、美味しいコーヒーに仕上がるんですよ。
もし、この炭酸ガスが放出され切っておらずコーヒー粉の中に残ってしまうと、お湯とコーヒー粉が十分に接触できません。
よって、その後に注がれるお湯にコーヒーの成分がしっかりと抽出されなくなってしまい、風味が中途半端になってしまいます。
ペーパードリップを行う際は、必ず少量のお湯を丁寧にかけてコーヒー粉を蒸らし、お湯の通り道を作ってあげましょう。
最後までしっかりとコーヒーの成分が引き出された、コクのある美味しいコーヒーに仕上がりますよ。
2. コーヒードリッパーの特徴、使い方・淹れ方
コーヒードリッパーは、ハンドドリップをする人にとってはお馴染みのコーヒー器具。
ペーパーフィルターを支えてコーヒーを濾しやすくするための役割があります。
このドリッパーがあることで、お湯を注いでもペーパーフィルターがヨレず、最後まで安定してコーヒーを抽出することが出来ます。
こちらに、コーヒードリッパーの特徴をまとめています。
【コーヒードリッパーの特徴】
- 円錐形(えんすいけい)、台形など、コーヒードリッパーの形状で味わいが異なる
- 素材によって印象が変わる
コーヒードリッパーは、大きく分けて円錐形(えんすいけい)、台形の2種類の形があります。
円錐形(えんすいけい)は、お湯を注ぐ速さに伴って抽出速度も速くなり、淹れ方に変化をつけられるドリッパー。
台形のドリッパーは、お湯を早く注いでも遅くしてもカップに落ちるスピードに変化が起こりにくくなっているので、安定した抽出が可能です。
このコーヒードリッパー、プラスチック製や陶器製など、様々な素材があります。
素材によって熱伝導性や強度なども異なり、味わいも微妙に変化します。
高級感のあるガラス製、温かみのある陶器製、それぞれに印象があり、集めるのも楽しいです。
コーヒードリッパーの中でも、注目の素材は、ステンレスなどの金属製。
最近では、この金属のステンレスフィルターの種類が増えているんですよ!
ステンレスフィルターは、ペーパーフィルターでは濾される油分をそのまま通し、コクのあるコーヒーに仕上げてくれます。
同じコーヒー豆を使用しても、ペーパードリップとは違ったダイレクトな味わいになるので、気分によって使い分けるのも楽しいですね。
この金属のステンレスフィルターについてのより詳しい解説は、「5. ステンレスフィルター(金属フィルター)の特徴、使い方・淹れ方」でご紹介しますね!
また、細かいコーヒーの微粉も同じように通すので、若干の粉っぽさと濁りのあるコーヒーになります。
微粉が入ることで、舌触りがざらつくような印象を持つ人もいますが、それもステンレスフィルターの特徴!
ぜひ、味わってもらいたいです。
以下に、コーヒードリッパーの使い方・淹れ方をご紹介しているので、ご参考にしてくださいね。
今回は、台形で陶器製のコーヒードリッパーの場合でご紹介しますね!
【コーヒードリッパー(台形・陶器製)の使い方・淹れ方(一人分)】
コーヒー粉の目安:12g
コーヒー豆の挽き具合:中細挽き
※中細挽きはキメが細やかで、ペーパードリップと相性が良いと言われています
水:140cc
『手順』
- コーヒードリッパー、サーバーやコーヒーカップをお湯でしっかりと温めておきます
陶器製は一度温めると冷めにくいので、ここで温めておきます - 台形型のペーパーフィルターの場合、底と側面に縫い目部分があります
折り込んだペーパーフィルターの口を広げてドリッパーに敷き、コーヒーカップまたはサーバーに乗せてセットします - ペーパーフィルターに中細挽きに挽いたコーヒー粉を入れ、平らにならします
- 上からゆっくりと少量のお湯を注ぎ、コーヒー粉全体を湿らせて20秒くらいそのまま蒸らします
※コーヒーカップやサーバーには、ポタポタ.... と抽出されたコーヒーがほんの少し落ちるくらいの量です - 20秒くらい経って蒸らしが終わったら、小さな「の」の字を描くイメージで、中心に向かって真上からお湯を注ぎます
- 数回に分けてお湯を注ぎ、コーヒーが落ち切ったら完成です
※サーバーからコーヒーカップに注ぎ分ける際は、前もってカップを温めておきましょう
3. 浸漬式(しんししき)のドリッパーの特徴、使い方・淹れ方
ペーパードリップは、コーヒー粉にお湯を注ぐとドリッパーの底の穴からそのままコーヒーが濾されます。
ですが、「浸漬式(しんししき)のドリッパー」は、お湯を注いでもコーヒーがそのまま落ちず、一旦ドリッパー内で溜めておける特殊なドリッパー。
ドリッパー内でお湯とコーヒー粉をしばらく触れ合わせてから濾過するこの淹れ方を、浸漬式(しんししき)と呼びます。
「フレンチプレス」と同様の原理で、しっかりとした味わいのコーヒーを抽出することが出来ます。
こちらに、浸漬式(しんししき)のドリッパーの特徴をまとめています。
【浸漬式(しんししき)のドリッパーの特徴】
- 濃厚・どっしりした味わいを表現できる
- 誰が淹れても同じ味わいになる
をかけることができるので、濃厚でどっしりとした質感も表現しやすく、透過式よりもテクニックを必要としないので抽出のブレが少ないのも浸漬式の利点です。
お湯を複数回に分けて注ぐ必要がなく、ドリッパー内に一気にお湯を注いだ後は、4分ほど待つだけ!
ドリッパーの底の穴の辺りに施されたバルブやスイッチを押して、コーヒーをペーパーフィルターで濾して完成です。
抽出に時間をかけることで、濃厚でしっかりとしいた味わいになります。
フレンチプレスと同様に、テクニックは必要なく、とっても簡単。
誰が淹れても同じ味わいになりますよ。
オンラインショップのレビューも高評価で、おすすめしている人がたくさんいます。
忙しい時にも便利なドリッパーなので、気になる人はぜひ、チェックしてみてください。
以下に、浸漬式(しんししき)のドリッパーの使い方・淹れ方をご紹介しているので、ご参考にしてくださいね。
【浸漬式(しんししき)のドリッパーの使い方・淹れ方(一人分)】
コーヒー粉の目安:15g
コーヒー豆の挽き具合:中挽き〜中細挽き
水:180cc
『手順』
- 浸漬式(しんししき)ドリッパーにペーパーフィルターをセットします
- ドリッパーに湯通しをして、しっかりと温めます
- ペーパーフィルターの中にコーヒー粉を入れ、180mlのお湯を注ぎすくに10回ほどかき混ぜます
- そのまま1分半漬け込み、成分をしっかりと引き出します
- さらに10回かき混ぜ、1分半待ちます
- スイッチを押してコーヒー液を濾過し、出来上がり
4. ネルドリップ(布ドリップ)の特徴、使い方・淹れ方
コーヒー抽出器具の2つ目は、「ネルドリップ」です。
ネルドリップは、ネルと呼ばれる肌触りの良い布製のフィルターでコーヒーを濾します。
(ネルは、”フランネル”という生地の名前の略です)
コーヒー粉の上からお湯を注いでネルフィルターで濾しながら淹れる抽出方法なので、ペーパードリップと同じく透過式(とうかしき)です。
18世紀 フランスで生まれたと言われているネルドリップ(布ドリップ)ですが、このネルドリップにしか出せない味わいは、現在でも多くのコーヒー愛好家に愛されています。
ネルという素材については、お洋服が好きな人はご存知だと思います。
ふんわり暖かくて、秋冬の衣類の定番生地として親しまれています。
ネルは糸の織り方が密で、しっかりとした生地感があり、弾力性・柔軟性があります。
何度洗っても型崩れしにくく、コーヒードリッパーにはぴったりな素材です。
こちらに、ネルドリップ(布ドリップ)の特徴をまとめています。
【ネルドリップ(布ドリップ)の特徴】
- マイルドで、舌あたり・口当たりの良いコーヒーが淹れられる
- 初めて使用するとき、使用後のお手入れや保管方法が特殊なため、
中級者〜上級者におすすめ
ネルフィルターのみっちりした柔らかい繊維と表面の毛羽立ちが、コーヒーの雑味をキャッチしてくれることで、他のフィルターにはない独特な口当たりのコーヒーになります。
また、ペーパーフィルターでは吸着されてしまう油分は程良く通すので、マイルドで滑らかな印象を与えます。
とろっとしたようなまろやかさを感じますが、微粉は入らないので、ペーパードリップのようにクリアな透明感もありますよ。
ネルフィルターは、他のコーヒー抽出器具よりも、使用前の準備や使用後のお手入れ、保管方法などに手間がかかります。
新品のネルフィルターをおろす(開封して初めて使用する)場合は、生地の「糊気」を取り除くためにコーヒー粉と15分〜20分ほど煮ます。
(糊がネルフィルターの繊維から取り除かれることで、コーヒーを濾過しやすくなりますよ)
また、使用後のネルは、コーヒー粉の粕(かす)をしっかりと洗い流した後、水に浸した状態で冷蔵庫に保管しておく必要があります。
ネルフィルターを浸した水は、こまめに交換する必要もあるため、日々のお手入れは欠かせません。
このようなお手入れをする必要があるため、ハンドドリップに慣れている中級者〜上級者におすすめだと言われいますが、興味がある人は誰でも楽しめると思います!
お手入れにひと手間かけることで愛着も湧いてきますし、何よりネルドリップ(布ドリップ)で淹れたコーヒーは格別です。
ぜひ、トライして頂きたいと思います。
以下に、ネルドリップ(布ドリップ)の使い方・淹れ方をご紹介しているので、ご参考にしてくださいね。
【ネルドリップ(布ドリップ)の使い方・淹れ方(一人分)】
コーヒー粉の目安:13g
コーヒー豆の挽き具合:粗挽き
※ゆっくり丁寧に時間をかけて淹れるため、雑味などが出にくい粗い粒がおすすめ
水:140cc
『手順』
- 下準備済みのネルにお湯をかけて温めた後、しっかり乾いた清潔なクロスで水気をふき取ります
ネルに寄ってしまったしわを伸ばしながら、専用のハンドル、スタンド、サーバーなどにセットします - ネルに粗挽きにしたコーヒー粉を入れて、全体が湿る程の少量のお湯を入れた後、20秒ほど蒸らします
- コーヒー粉の中心に向かって静かにお湯を落とし、複数回に分けて注ぎます
この時、渦を描くようにしながら注ぐと、十分にお湯が行き渡ります - あらかじめ温めておいたコーヒーカップに入れて、ネルで淹れたコーヒーの出来上がりです
5. ステンレスフィルター(金属フィルター)の特徴、使い方・淹れ方
コーヒー抽出器具の3つ目は、ステンレスフィルター(金属フィルター)です。
ステンレスフィルター(金属フィルター)は、フィルターとドリッパー、どちらの役割も兼ね備えています。
ペーパードリップと同様にコーヒー粉をセットし、上からお湯を注ぎ入れてドリップをします。
フィルター部分はメッシュ状になっているので、細かい網目の隙間でコーヒーを濾します。
こちらに、ステンレスフィルター(金属フィルター)の特徴をまとめています。
【ステンレスフィルター(金属フィルター)の特徴】
- コーヒー本来の風味を感じるキレのある味わいに仕上がる
- 円錐形のステンレスフィルター(金属フィルター)だと、スピーディにコーヒーを抽出できる
- 洗浄して何度でも繰り返し使える
ステンレスフィルター(金属フィルター)は、コーヒーの強い風味をストレートにしっかりと感じられる一杯になります。
コーヒーの味わいに影響を与えるコーヒーオイル、その他の成分も一緒に抽出されるので、厚みのある味わいに仕上がりますよ。
コーヒーオイルが残りにくいペーパードリップやネルドリップ(布)で淹れたコーヒーに慣れている人は、その力強い味わいに驚くかもしれませんね!
また、ステンレスフィルター(金属フィルター)の多くは円錐型。
台形型の多くのドリッパーよりも、若干ではありますが抽出スピードが早く、ドリップかかる時間が短いです。
(お湯の注ぎ方やコーヒー粉の挽き具合など、色んな条件にもよります)
ステンレスフィルター(金属フィルター)は、洗って何度でも繰り返して使用出来ます。
コーヒー粉の粕(かす)をはらい、優しく水洗いをします。
金属製の硬いタワシなどを使用すると、網目に傷がつく恐れがあるので、柔らかいスポンジなどを使いましょう。
慣れないうちは、毎回洗浄をすることを面倒に思うかもしれませんが、使い続けてみると慣れてきますよ。
商品によりますが、食器洗浄機を使用できるステンレスフィルター(金属フィルター)もあると思います。
ペーパードリップのように、ペーパーフィルターを使い捨てせずにすむので、長い目で見ると経済的ですよ。
以下に、ステンレスフィルター(金属フィルター)の使い方・淹れ方をご紹介しているので、ご参考にしてくださいね。
【ステンレスフィルター(金属フィルター)の使い方・淹れ方(一人分)】
コーヒー粉の目安:13g
コーヒー豆の挽き具合:中挽きもしくは粗挽き
※ステンレスフィルター(金属フィルター)のメッシュに合わせて調整してください
水:140cc
『手順』
- ステンレスフィルター(金属フィルター)を専用サーバーにセットします
- ステンレスフィルター(金属フィルター)に中挽きもしくは粗挽きのコーヒー粉を入れます
- コーヒー粉全体が湿るほどのお湯を入れて、30秒くらいじっくりと蒸らします
- コーヒー粉の中央を目掛けてお湯を落とし、外側に広げるように入れます
※このとき、「の」の字を描くようなイメージで優しく入れると上手くいきます - ステンレスフィルター(金属フィルター)内のコーヒーがサーバーに完全に落ちたら、できあがりです
※ステンレスフィルター(金属フィルター)は、専用サーバーがなくても好みのサーバーやコーヒーカップに直接乗せられるタイプもあります。
6. フレンチプレスの特徴、使い方・淹れ方
続いてのコーヒー 抽出器具は、フレンチプレスです。
蓋の部分に丸い「つまみ」がついている特徴的な形をしたフレンチプレス。
とってもお洒落な抽出器具です。
色んなサイズのフレンチプレスが、カフェやコーヒー専門店で綺麗に陳列されているのを見たことがある人も多いのではないでしょうか?
「コーヒープレス」や「カフェプレス」、「プランジャーポット」などとも呼ばれ、世界中で親しまれています。
実はこのフレンチプレス、日本では紅茶を販売しているメーカーが紅茶用器具として打ち出した過去があるんです!
現在でもそのイメージは強く残っているため、紅茶をオーダーするとフレンチプレスで提供される喫茶店も残っている程です。
そんなフレンチプレスは、最小限の手順で本格的なコーヒーが飲める優れもの。
粗めに挽いたコーヒー粉にお湯を一気に注ぎ、あとは4分待つだけです。
抽出を開始したら完了まで付きっきりにならずに済むので、忙しいときに大活躍です。
私自身、「あと一口コーヒー飲みたいけど、ハンドドリップしている時間はない.... 」というときでもフレンチプレスは間違いなく美味しいコーヒーを淹れられるので、とっても助かっています。
こちらに、フレンチプレスの特徴をまとめました。
【フレンチプレスの特徴】
- 酸味もコクもしっかりあるシャープな印象の味わいになる
- 濾しきれなかった微粉がカップに入ることで、独特の風味になる
- 抽出後はそのままポットとして利用可能
フレンチプレスは、本体とプランジャーと呼ばれる蓋とセットになっています。
抽出を待っている間は蓋を閉められるので、抽出完了のタイミングでも、お湯の温度は高く維持されています。
出来上がりを注いだときは、熱々の湯気と香りが一気に広がります。
コーヒー豆の旨みがしっかりと抽出液に引き出されている感じがして、とってもワクワクする瞬間です。
フレンチプレスの蓋に付いているプランジャーのフィルターは、ステンレスフィルター(金属フィルター)。
"ステンレスフィルター(金属フィルター)の特徴、使い方・淹れ方"でも触れましたが、このステンレスフィルター(金属フィルター)は、コーヒーの旨みたっぷりのコーヒーオイル(油分)も一緒に通します。
鮮度が良い飲み頃のコーヒー豆で淹れたフレンチプレスコーヒーは、コーヒーオイル(油分)も一段と楽しめるので、その個性と本来の味をしっかりと堪能することが出来ます。
また、フレンチプレスは、ペーパーフィルターやネルフィルター(布フィルター)では濾されてしまう微粉も一緒に楽しめます。
これも、ステンレスフィルター(金属フィルター)で淹れたコーヒーに共通している特徴です。
フレンチプレスは4分間もお湯とコーヒー粉が触れ合っている浸漬式(しんししき)。
まろやかでバランスの整った味わいは、フレンチプレスでしか味わえません。
お湯をコーヒー粉に通しながら抽出する透過式のステンレスフィルター(金属フィルター)よりも、ずっと濃く感じますよ。
フレンチプレスはシンプルな見た目ですが、抽出の道具としての機能と、ポットとしての機能が一体になった構造をしています。
抽出して注ぎ切れなかった場合は、テーブルにそのまま置いておいても素敵です。
蓋付きのポットのように見えるので、テーブルにあっても全く違和感がありません。
最近のフレンチプレスは、保温が効くように本体全てステンレス製のものもあります。
コーヒーは熱いものが好みという方はぜひ、オールステンレンス製のフレンチプレスを検討してくださいね。
こちらに、フレンチプレスの使い方・淹れ方をご紹介するので、参考にしてください。
【フレンチプレスの使い方・淹れ方(一人分)】
『材料』
コーヒー粉:12g
おすすめの挽き具合:粗挽きタイプ(粒が大きい粗挽きは、ステンレスフィルターに通りずらくなる)
お湯:160cc
『手順』
- 抽出に入る前に、フレンチプレス本体にお湯を注いで温めます
- フレンチプレスがしっかり温まったらお湯を捨てて、粗挽きに挽いたコーヒー粉を入れます
- 計量したお湯を全て注ぎ、柄の長いスプーンで浮いているコーヒーを押しながら軽くかき混ぜます
- ステンレスフィルター(金属フィルター)付きの「つまみ」は上がっている状態にして蓋を閉め、約4分待ちます
- 4分経ったら、「つまみ」をグッとゆっくり押し下げて、コーヒー粉がそれ以上お湯と触れ合わないようにします
- 抽出液をコーヒーカップに注いでできあがり
※「フレンチプレス、好きなんだけどコーヒーオイル(油分)があまり好きではない」という人は、抽出時間を1分ほど短くして調整してみましょう!
コーヒーの成分が完全に抽出されていない状態で濾過させるので、「飲みやすくなった!」と感じるかもしれません。
また、可能であればコーヒー豆の挽き具合をもう一段階、粗くしてみてください。
風味が柔らかくなって微粉も減り、口の中でコーヒーがザラつく感じが緩和されて、飲みやすくなりますよ。
7. エアロプレスの特徴、使い方・淹れ方
続いてご紹介するコーヒーの抽出器具は、エアロプレス(AeroPress)です。
エアロプレスは、注射器のような面白い形をしています。
本当にコーヒーの抽出器具なの?と疑いたくなるくらい。
他にはない、とってもユニークなデザインをしているこのエアロプレスは、2005年にAlan Adler(アラン・アドラー)さんによって開発されました。
Alan Adler(アラン・アドラー)さんは、アメリカのアウトドア・スポーツ玩具メーカー「Aerobie(エアロビー)」の創業者。
もともとはフリスビーの開発と製造を手がけていましたが、社内の営業責任者の奥さんが上手にコーヒーを淹れられない.... という悩みを持っていると聞き、そこから独学でコーヒーの研究・開発をスタートさせました。
コーヒーの知識が全く無い状態からの開発でしたが、思考錯誤を重ね、2005年に 正式に発売が開始になりました。
コーヒーの抽出器具の中では、比較的新しいものに入ると思いますが、今や世界中で大人気!
毎年、エアロプレスを使用した抽出の世界大会も行われているほど広がり、コーヒーを愛する多くの人の心を掴んでいるんですよ!
そんなエアロプレスの抽出には、空気の圧力を利用します。
注射器の筒のような本体にコーヒー粉とお湯を淹れて、攪拌し馴染ませます。
1分ほど置いておき、コーヒーを本体の中で抽出させ、最後に押し出し用の器具で力を込めてプレスし、カップに注ぎ落とします。
上から押しながらコーヒーを濾過する、とうのはフレンチプレスと同じですが、エアロプレスはもっと力を込めてグッと圧力をかけるイメージです。
エアロプレスの本体はプラスチック製なので、軽量でコンパクト。
さすがアウトドアメーカー!
筒状で持ち運びがしやすい本体設計なので、キャンプなどのシーンでも活躍します。
こちらに、エアロプレスの特徴をまとめました。
【エアロプレスの特徴】
- コーヒー豆本来の風味・キレを感じる味わいになる
- ボディ感のあるコーヒーに仕上がる
- 他の抽出器具よりも早く抽出できるので、待ち時間少なくすぐ飲める
エアロプレスの大きな特徴の一つに、その味わいがあります。
抽出の際、コーヒー液に強い空気圧をかけながら濾過するので、コーヒーに含まれている甘みや旨みなどの繊細な成分をしっかりと引き出せます。
「新作のコーヒー豆の風味や味わいを感じたい」「細かいニュアンスをより感じたい」というときにエアロプレスはピッタリです。
コーヒー粉に上からお湯を注ぎ、「お湯が通過する過程で抽出する」「コーヒーが重力の力で自然に落ちるのを待つ」という透過式のペーパードリップと、全然違う淹れ方ですね!
また、エアロプレスで淹れたコーヒーは、ペーパードリップよりもしっかりとしたボディを感じるコーヒーになります。
抽出時間は1分ほどと、コーヒー粉とお湯が触れ合っている時間は短時間なのに、コクがあるコーヒーが飲めますよ。
ペーパードリップの抽出時間は最短でも2分ほどはかかってしまうので、かなりの時短になりますね!
フレンチプレスと同様に、朝の慌ただしい時間にエアロプレスはとっても役立ちそうです。
難しい技術も不要なので、誰が淹れても安定した美味しいコーヒーを楽しめます。
こちらに、エアロプレスの使い方・淹れ方をご紹介するので、参考にしてください。
【エアロプレスの使い方・淹れ方(1人分)】
※今回は、「インバート式」という安定した抽出ができる淹れ方をご紹介します♪
『材料』
コーヒー粉:12g
おすすめの挽き具合:中粗挽き(甘さ・酸味のバランスが整のった味になる)
お湯:160cc
※お湯は1/3量ずつ(53cc)2回に分けて注ぎます。
残りの1/3のお湯は、抽出が完了した後の調整用として使います。
『手順(インバート式)』
- エアロプレスの「チャンバー」という筒の部分と、コーヒー液の押し出し用の「プランジャー」、フィルター付きの蓋一式をお湯をかけて温めておきます
- チャンパー(筒の部分)にプランジャー(押し出し用の器具)の先端部分をはめて、組み立てます
- プランジャー(押し出し用の器具)が下、チャンパー(筒の部分)が上の、逆さまの状態で、チャンバー(筒の部分)にコーヒー粉を入れます
- 全体の1/3ほどの量のお湯(53cc)を注ぎます
- エアロプレス付属のパドルという攪拌用器具を使い、1回ほど手早く攪拌してコーヒー粉とお湯をなじませます
- 全体の1/3ほどの量のお湯(53cc)を再度注ぎます
- フィルター付きの蓋を、チャンパー(筒の部分)にしっかりと装着します
(ひねりながら閉めるスクリューロック式なので、閉めやすいです)
※注ぎ始めてからここまでで1分以内に完了させると良いですよ - エアロプレスを逆さまから正位置に戻した状態でカップの上に乗せます
- プランジャー(押し出し用の器具)を押し出し、コーヒー液をカップに落とせば出来上がり
※プレスする際のコツは、速度を一定に保ち一気に押し出すこと!
プレスする目安の時間は30秒ちょうどで、「早過ぎず遅過ぎず」を目指しましょう
最後の1滴まで押し切れたら、「プシュー」という空気が漏れる音がします。
これが完了の合図になるので、音が聞こえるまで、力強くプレスしてくださいね。
8. デルターコーヒープレスの特徴、使い方・淹れ方
続いてのコーヒーの抽出器具は、「デルターコーヒープレス(Delter Coffee Press)」です。
デルターコーヒープレスは、2019年 クラウドファンディングによってオーストラリア クィーンズランド州(Queensland)の州都 ブリスベン(Brisbane)で誕生したコーヒー器具です。
本体の見た目は、まるで注射器のよう。
エアロプレスにとっても似ていて、円柱の2つのパーツが重なったようなデザインです。
デルターコーヒープレスの抽出の仕組みは、コーヒー粉に上からお湯を注ぐ透過式(とうかしき)に近く、ハンドドリップで淹れたような味わいのコーヒーが淹れられます。
エアロプレスは、初めからコーヒー粉とお湯が触れ合った状態で抽出がスタートし、そこに上から圧力をかけてコーヒーを濾過します。
いわゆる浸漬式(しんししき)に近い淹れ方。
それに対して、デルターコーヒープレスの抽出スタート時は、お湯とコーヒー粉は分離された状態になっています。
プランジャー(本体に差し込む、細い方の筒)をプレスすることでお湯が押し出され、下部のコーヒー粉と接触し抽出される、という仕組みです。
エアロプレスとデルタコーヒープレス、形状はとっても似ていますが、抽出方法は根本的に違うのですね。
こちらに、デルタコーヒープレスの特徴をまとめました。
【デルタコーヒープレスの特徴】
- ハンドドリップに近い味わいで、クリア
- プレスする早さを調整することで、味のコーントロールが可能
- 軽量で筒状になっているので、携帯にも便利
デルタコーヒープレスの味わいは、クリーンで透明感を感じながらも、コクも感じられます。
コーヒー粉に上からお湯を注いで通過させながら抽出するので、ハンドドリップに近い味わいになります。
ハンドドリップの場合、注ぎ方が激しかったりコーヒー粉の中心からずれてしまうと、フィルター内で意図せずコーヒー粉が拡散してしまい、エグ味まで抽出されてしまうことがあります。
デルターコーヒープレスの場合、プレスするごとに特殊なパーツからシャワー状にお湯がコーヒー粉に注がれ、余計な攪拌が起りにくくなっています。
エグ味や雑味が抑えられたコーヒーに仕上がりますよ。
デルターコーヒープレスの構造のすごいところは、プレスする回数とその時に注がれるお湯の量を、自分で調整できる、というところ!
1回目から2回目のお湯をプレスする間に、何秒蒸らすのか?
全体の抽出時間をどれくらいに抑えたいのか?
など、ハンドドリップのようにお湯のコントロールを自由に調整しながら楽しむことが出来ますよ。
見た目も淹れ方も、他にはないおもしろさを感じられるコーヒー器具ですね。
デルターコーヒープレスは、マックス275mlほどのお湯を入れられるますが、構造上、1杯分専用のコーヒー器具です。
一度にたくさんの量は淹れられませんが、筒状でカバンに収まりやすく、250gとかなりの軽量。
キャンプや登山などのアウトドアにもとってもおすすめです。
こちらに、デルターコーヒープレスの使い方・淹れ方をご紹介するので、参考にしてください。
【デルターコーヒープレスの使い方・淹れ方(一人分)】
コーヒー粉の目安:13g
コーヒー豆の挽き具合:中挽き
水:200cc
『手順』
- デルターコーヒープレス本体やサーバー、コーヒーカップなどをお湯で温めておきます
- デルターコーヒープレスの筒になっている部品「チャンバー」に、「ジェットシール」という特殊なパーツをはめ、内側にはプレスする部品「プランジャー」を差し込みます
- 部品のセットが完了したデルターコーヒープレス本体を逆さまにし、中挽きのコーヒー粉を入れます
- キャップに、デルターコーヒープレス専用のペーパーフィルターをセットし、お湯で湿らせて密着させます
- デルターコーヒープレス本体に、キャップをはめます
はめ方が弱いと、空気がもれる恐れがあるので、しっかりはめます - デルターコーヒープレス本体にお湯を注ぎ、本体の目盛りの50mlのところまでプランジャーを引き上げます
※プランジャーを引き上げた分だけお湯が下に下がります - ゆっくりとプランジャーをプレスし、コーヒー粉に6. で引き上げたお湯、50mlを通します
※だいたい40秒くらいかけて押し切るようにすると、美味しいコーヒーになりますよ - 再度、プランジャーを引き上げますが、今度は全てのお湯が下に下がるように一気に引き上げます
- プランジャーをプレスし、残りのお湯を全てコーヒー粉に通します
※この時も40秒くらいかけて行います - 2分ほどかけてお湯をコーヒー粉に通しきったら、完成
手順が多いように感じるかもしれませんが、それぞれの工程はとっても簡単です。
エアロプレスのように空気圧はかかっていないので、優しい力でもプレス出来ます。
力を込めすぎず、プレスする際は40秒くらいかけるようにしてみてくださいね。
慣れてきたらプレスするお湯の量や回数、注ぐスピードを調整して、自分のお気に入りの味を見つけてくださいね。
9. サイフォンの特徴、使い方・淹れ方
続いてのコーヒーの抽出器具は、サイフォンです。
サイフォンは、透明のガラス製で出来ている抽出器具で、火にかけながらコーヒーを抽出します。
昔ながらの、レトロな雰囲気のある喫茶店で見かけることが多く、お湯が沸騰する様子やコーヒー粉と混ざり合う様子など、その工程が目でも楽しめます。
コーヒーが出来上がるまでの待ち時間をワクワクしながら楽しめるので、演出効果がとっても高い抽出器具です。
普段使わないようなビームヒーターやフラスコ、ロートなど、特別な抽出器具が必要ですが、自宅にいながら純喫茶にいるような気分を味わえます。
Loft(ロフト)や東急ハンズなどの雑貨店・バラエティショップなどに陳列されていて、今でも根強い人気を誇っています。
「サイフォンは見たことあるけど、実際どんな仕組みでコーヒーを抽出するのかは知らない..... 」という人は多いのではないでしょうか。
サイフォンは、『浸漬式(しんししき)』に分類でき、コーヒー粉とお湯を一定時間浸して抽出を進める淹れ方です。
下部のフラスコ内で火にかけられた水(またはお湯)が沸騰し、蒸気の力で、上部のフィルターとコーヒー粉がセットされたロート内に移動します。
ここでコーヒー粉とお湯が触れ合い、抽出がスタート。
コーヒーの成分を引き出すために少し時間を起き、火を消し気圧を再び下げます。
コーヒー液が濾されながらフラスコ内に落ち、出来上がり。
複雑そうに見える抽出器具ですが、お湯を沸騰させる際に生まれる蒸気圧を使用した、とってもシンプルな淹れ方です。
このサイフォンを販売している有名なメーカーは、日本の老舗ガラス製品メーカー「HARIO(ハリオ)」。
HARIO(ハリオ)は、「V60」という円錐形のドリッパーが世界的にも大変有名ですが、実はサイフォンへの着手の方がずっと早く、1948年に販売を開始しています。
「テクニカ」や「モカ」「ミニフォン」など、色々なサイフォンシリーズを取り揃えています。
また、「KONO(コーノ)」という日本のメーカーも、サイフォンで大変人気があります。
1925年に日本で始めてサイフォンを販売したのが、この「KONO(コーノ)」でした。
どちらのメーカーのサイフォンも、必要な器具が全部揃ったセットで販売されているので、購入してすぐにサイフォンコーヒーを始められますよ。
こちらに、サイフォンの特徴をまとめました。
【サイフォンの特徴】
- まろやか・マイルドな口当たりになる
- 抽出中も熱々なので、苦味が引き出されてしっかりとコーヒーらしさを感じる
- 自分で淹れている、という「手作り」の感じを楽しめる
サイフォンで淹れたコーヒーは、「口当たりがまろやかになる」と言われていますが、その理由はコーヒーオイル。
沸騰した高温のお湯に触れている時間が長いので、90℃前後で抽出するペーパードリップと比べ、溶け出たコーヒーオイルが多く含まれるのです。
また、コーヒーの苦味成分は高温で抽出されやすいので、コーヒーらしいしっかりとした苦味も味わえるのも特徴です。
器具をセットしてお湯を沸騰させ、様子を見ながらかき混ぜる..... というサイフォンは、抽出の様子を観察しながら進めていきます。
「自分で淹れている」という感覚を強く感じられるのも、サイフォンの魅力。
他の抽出器具にはないコーヒーを「手作り」している、という感じは、一度試すとハマってしまう人も多いですよ。
こちらに、サイフォンの使い方・淹れ方をご紹介するので、参考にしてください。
【サイフォンの使い方・淹れ方(1人分)】
『材料』
コーヒー粉:およそ15g
おすすめの挽き具合:中挽き(サイフォン以外の抽出器具でも使える、扱いやすい挽き具合)
お湯:160cc
『手順』
- 上部にセットする器具である「ロート」をお湯で温め、フィルターが付いた濾過器をセットしておきます
- 底が丸くなっている方の器具「フラスコ」にお湯を入れ、乾いた布巾などで底周りの水滴を拭き取ります
(水滴が付いた状態で火にかけると、フラスコが割れる恐れがあるので注意しましょう) - フラスコをビームヒーターにセットし、温め始めます
- 濾過器についているボールチェーンをお湯に沈めます
※ボールチェーンは、沸騰石の役割があり、沸騰で急激にボコッと湧いてしまう突沸(とっぷつ)と言われる現象を防いでくれます
沸騰してからいきなりフラスコを差し込むと、お湯が急激に吹き出すことが起こり危険!
必ず、ボールチェーンの動きを確認してからフラスコにロートを差し込みます - お湯が沸騰してボールチェーンがポコポコと動いてきたら、コーヒー粉を入れ、ロートを差し込みます
- フラスコ内のお湯が蒸気圧で上がってきたら、コーヒー粉とよく混ざり合うように柄の長いスプーンや竹べらなどで混ぜます
スプーンや竹べらが、濾過器のフィルターに触れてしまうとコーヒーが濁るので注意! - 火加減を弱火にした状態で40秒くらい待ち、抽出を進めます
- ビームヒーターの火を消し、1回目よりもスピードを上げて手早く2回目の攪拌を行います
- 抽出されたコーヒー液がフラスコ内に落ちたら、出来上がり
※サイフォンは、やり方次第で味を大きく変化させることが出来ます。
力強い味わいが好みの人は強火で、1分以上加熱してみてください。
苦みが引き立つコーヒーになりますよ。
(あまり長いと、エグみが出てバランスを崩すので注意!)
さっぱりした味わいが好みの人は、逆に火加減を弱火にして、1分以下で抽出を完了させましょう。
自分好みのコーヒーを淹れられると、サイフォンコーヒーがもっと楽しくなりますよ!
ぜひ、色々と試してくださいね。
10. ウォータードリップ(点滴ドリップ)、水出しコーヒーの特徴、使い方・淹れ方
コーヒーは、ホットでもアイスでも、季節や気分、その日の体調に合わせてどちらの温度帯でも楽しめます。
暖かくなってきた春頃から特に美味しく感じるのが、水で抽出したウォータードリップのコーヒー。
ウォータードリップは、「水出しコーヒー」「点滴ドリップ」「コールドブリュー」「ダッチコーヒー」など、色んな呼び方がありますが、どれもお湯ではなく水を使用して時間をかけながら淹れる抽出方法です。
このウォータードリップ、大きく分けて2種類に分類出来るんですよ。
一つ目は、「点滴ドリップ」と呼ばれるもの。
その名の通り、点滴のように1滴1 滴水をコーヒー粉に垂らしながらゆっくりと抽出する方法。
コーヒーがポタポタと落ちていく様子を眺めていると、なんだか心まで静かになりそうな気持ちになります。
この点滴ドリップは、専用の抽出器具が色んなメーカーから販売されています。
初心者の人におすすめなのが、iwaki(イワキ)の「耐熱ガラス ウォータードリップ コーヒーサーバー 440ml K8644-CL」。
ガラス製品で有名なiwaki(イワキ)が製造・販売しているので、とっても信頼が出来ます。
コーヒー粉と水を馴染ませたあとは、上部のガラスに水を全量注ぎ、約2 ~3 時間待つだけです。
価格はとってもリーズナブルなのに、高品質なガラス製で使いやすい!というレビューがあります。
HARIO(ハリオ)も点滴ドリップ専用の器具「ウォータードリッパー・ドロップ」を販売しています。
こちらの抽出時間はiwaki(イワキ)製品よも短い 45分~1時間!
仕事の合間や、ちょっと家事をこなした後のご褒美などにぴったりの抽出時間ですね。
他にも、2019年6月にイタリアで販売スタートした、デザイン製の高い※「BRREWWERS(ブルーワー)」なども知られています。
(※2024年4月末、日本におけるBRREWWERS(ブルーワー)」の販売は終了したそうです。
ですが、2025年9月7日現在イタリアの公式ホームページではまだオーダー可能なようでした)
2つ目は、フィルターに入ったコーヒー粉を水に漬け込む方法です。
水出し専用のコーヒーパックを購入するか、自分でコーヒー粉をお茶パックや水出し専用フィルター(ストレーナー)に入れて水に漬け込む方法があります。
点滴ドリップのような特別な抽出器具無しで、手持ちの普通のポットに、麦茶と同じように作ることが出来るので、とっても簡単に水出しコーヒーを試すことが出来ます。
「せっかく作るんだから、水出し専用のコーヒーポットが欲しい!」という人は、HARIO(ハリオ)製品から選ぶのがおすすめ。
どれもコーヒー粉を入れる”ストレーナー”と呼ばれるフィルターを、ボトル上部でセット出来ます。
「フィルターインコーヒーボトル」という製品は、ワインボトル型のように注ぎ口がすっぽりとはまって注ぎやすくなっています。
また、本体が角型になっていて冷蔵庫内で横向きに置いて抽出できる「カークコーヒーボトル」など、自分にとって使いやすい形状を選ぶことが出来ますよ。
色々なメーカーの中から選ぶときも、なるべく密閉されている容器が良いでしょう。
せっかく美味しく淹れた水出しコーヒーが冷蔵庫内の他の食品の香りを吸ってしまったり、コーヒーの香りが庫内に充満するのを防ぐことが出来ますよ。
こちらに、ウォータードリップ(点滴ドリップ)、水出しコーヒーの特徴をまとめました。
【ウォータードリップ(点滴ドリップ)、水出しコーヒーの特徴】
- 雑味のない透明感を感じられる味わいになる
- ひんやりしていて癖が出にくく、より爽やかな味わいになる
- 専門店やカフェでオーダーするようなアイスコーヒーを自分で作れる
雑味のない透明感のあるコーヒーが楽しめるのが、ウォータードリップ(点滴ドリップ)、水出しコーヒーの特徴。
暑い日に飲むと格別です。
この透明感は、抽出する際に一切の熱を加えないからこそ引き出せます。
嫌な癖も出にくくなるのも特徴です。
コーヒーの持つ爽やかさが引き立って、さっぱり、ライトな印象になります。
こんなに美味しいのに、コーヒー粉を水につけておいて12〜18時間、冷蔵庫に置いておくだけなのはとっても嬉しいですよね。
カフェで注文するような、プロさながらの本格的なコーヒーを楽しめます。
こちらに、ウォータードリップ(点滴ドリップ)、水出しコーヒーの使い方・淹れ方をご紹介するので、参考にしてください。
今回は、専用のガラス製の抽出器具を使用した、「ウォータードリップ(点滴ドリップ)」の方法です。
【ウォータードリップ(点滴ドリップ)の器具の使い方・淹れ方(1人分)】
『材料』
コーヒー粉:10g
おすすめの挽き具合:中細挽き〜中挽き(ペーパードリップ用と同じくらいの挽き具合がおすすめ)
※苦味をしっかりと感じられる深炒りのイタリアンローストやフレンチローストが、ウォータードリップ(点滴ドリップ)にぴったりです
水:100cc
『手順』
- 抽出の数時間前に、使用する水を冷蔵庫に入れてしっかり冷やしておきます
- 点滴ドリップのサーバーに、付属しているフィルターをセットし、コーヒー粉を入れます
- 全体が湿るようにコーヒー粉に水を回しかけ、さらにマドラーなどを使ってコーヒー粉上下をかき混ぜます
- 水を入れたタンクをサーバーに乗せ、抽出をスタートさせます
そのままタンク、フィルター内の水が落ち切るまで待ちます - お好みの量の氷をグラスに入れ、抽出した水出しコーヒーを注ぎ、出来上がり
自動的に抽出が進み、その様子が目でも楽しめるウォータードリップ(点滴ドリップ)は、真夏の暑い日に眺めると涼やかな気持ちになりますよ!
部屋の温度に気をつけながらウォータードリップ(点滴ドリップ)をすると、キレが出てより美味しくなります。
なるべく水が生ぬるくならないように、エアコンなどで涼しく保たれた室内で淹れることがポイント。
暑い場所を避けたり、温度が下がる夜間に抽出をスタートさせてみてくださいね。
11. エスプレッソマシンの特徴、使い方・淹れ方
続いてのコーヒーの抽出器具は、「エスプレッソマシン」です。
「エスプレッソ(Espresso)」という名前の由来には、"expressed“の「表現された」「特別に作られた」という意味と、”express”の「急行」という意味があると言われています。
「ドリップコーヒーよりも早い」「注文ごと抽出する特別な一杯」というニュアンスが含まれます。
エスプレッソマシンは、極細挽き(ごくぼそびき)にしたコーヒー粉を9気圧の高圧で抽出します。
旨みが凝縮された濃いコーヒーを、圧力を使って たった20〜30秒で抽出します。
1回の抽出量が25〜30mlとかなり少量。
そのまま飲んでしっかりとコーヒーを味わうのもよし。
ミルクと合わせて香りや風味を楽しめるのも美味しいです。
”ラテ”や”カプチーノ”などのようなアレンジコーヒーを淹れたい、という人にピッタリ!
エスプレッソマシン1台あれば、コーヒーの楽しさが一気に広がりますよ。
このエスプレッソマシンは、1901年(明治39年)にイタリア人のルイジ・ベッゼラ (Luigi Bezzera)氏によって開発されました。
イタリアの人たちにとってコーヒーと言えば、このエスプレッソのことを指すそうです。
本場イタリア人は、朝は行きつけのバール(イタリアのカフェの呼び名)で1杯、お昼は仲間と1杯、午後はドルチェ(イタリア語で「デザート」という意味)と共に1杯...... と、1日に3杯以上、エスプレッソを飲む程、日常生活に溶け込んでいます。
エスプレッソマシンは、カフェで使うような大型のマシンだけでなく、家庭用にコンパクトに改良されたものもたくさん販売されています。
この家庭用のエスプレッソマシンは、「全自動」「セミオート(半自動)」「カプセル式」「手動」の大きく分けて4種類に分類出来ます。
コーヒー豆を挽くところから、圧力をかけてエスプレッソを抽出するまでの全ての工程をボタン一つで出来るのが「全自動」。
自分でコーヒー粉をフィルターに押し固めて詰める工程を自分の手加減で行う「セミオート(半自動)」があります。
また、専用のコーヒー粉が入ったカプセルを本体にセットしてボタンを押すだけの「カプセル式」というものもあります。
このカプセル式は、片付けがとっても簡単な上、カプセルのフレーバーも様々。
色んな風味のエスプレッソを気軽に比較できますし、コーヒーが苦手という人でも楽しめるように、ティーラテ系のカプセルもセットして使えるのも大きな魅力です。
「手動」は、4つのエスプレッソマシンの中でも、一番自分で淹れている感覚が楽しめるタイプのエスプレッソマシン。
コーヒー粉とお湯を自分でセットし、圧力をかけるときも自分でレバーを操作して、抽出します。
他の色々な抽出器具の中でも価格の幅が広い、というのもエスプレッソマシンの特徴だと思います。
備わっている機能が多いものは価格が高い傾向にあります。
「高いからちょっと手が出ないな..... 」という人こそ、購入前に、どんな使い方をしたいのかを明確にしましょう!
意外にも、シンプルな機能だけ搭載されているタイプが自分には合っていて、リーズナブルなエスプエッソマシンで十分だった、ということがあるかもしれません。
片付けに手間がかからないように工夫されているか、使用頻度はどれくらいか(1日に何回飲むのか)、ランニングコストは月にどれくらいかかるのか..... など、色んな角度から見て、自分に合ったエスプレッソマシンをぜひ、見つけてくださいね。
こちらに、エスプレッソマシンの特徴をまとめました。
【エスプレッソマシンの特徴】
- コーヒーの旨みをしっかりと感じる、上質な味わい
- お店の味を家庭でも楽しめる
- 存在感のあるお洒落なデザイン
エスプレッソマシンが自宅にあれば、いつでも気軽に濃縮された旨みのあるエスプレッソを味わえます。
9気圧をかけながら数十秒という短時間で抽出されたエスプレッソは、コク、苦味、甘味や酸味などのバランスが整っていて、雑味がありません。
「濃い」「苦い」というイメージを持つ人は多いですが、とっても美味しいんです!
ドリップコーヒーの濃度の約8倍の濃さということもあり、コーヒー豆特有の個性もしっかり感じられますよ。
家にいながら、お店でオーダーしたようなエスプレッソを楽しめるのも嬉しいですよね。
また、存在感のあるお洒落なデザインは、とっても魅力的。
コーヒーメーカーと並んでエスプレッソマシンがあるキッチンは、きっとイタリア気分にも浸れます。
(お友達に自慢したくなっちゃいそうです♪)
こちらに、エスプレッソマシンの使い方・淹れ方をご紹介するので、参考にしてくださいね。
※今回は、エスプレッソマシンの中でも人気の高い「セミオート(半自動)」タイプのマシンの使い方・淹れ方をご紹介します。
カフェなどでプロのバリスタが使用するのも、この「セミオート(半自動)」タイプのエスプレッソマシンです。
【エスプレッソマシンの使い方・淹れ方(1人分)】
『材料』
コーヒー粉:10g
おすすめの挽き具合:極細挽き(挽きたてはアロマ(香り)が格別!)
お湯:タンクに適量を入れておく
※抽出量は約30ml
『手順』
- エスプレッソの抽出量にぴったりな、エスプレッソカップにお湯を入れて温めます
※エスプレッソよりも容量が大きいデミタスカップ、コーヒーカップでも良いですが、より気分が上がるエスプレッソカップがおすすめ - フィルターホルダー(持ち手付きの部品)にコーヒー粉を入れ、平らにならします
- 平らにならした粉を押し固める"タンピング"と呼ばれる作業を行います
"タンパー"と呼ばれる専用器具でコーヒー粉にぎゅっと均一に圧力を加え、適度な固さにします - 内部や抽出口を洗浄するためのスイッチ(リンスボタン)を押して、湯通します
- フィルターホルダーを本体にセットます
- エスプレッソマシンの抽出口のちょうど下になるようにエスプレッソカップをセットし、抽出ボタンを押します
- エスプレッソの最後の数滴が落ち切るまで待てば、完成!
※美味しいエスプレッソは、出来上がり直後にくっきりと3層に分かれます。
上からクリームのような白っぽい部分の「クレマ」、キャラメル色をした真ん中の「ボディ」、ダークブラウン色で一番濃い色をした「ハート」です。
この3層の状態が保たれるのは、たったの10秒ほど。
この10秒間が一番美味しいと言われているので、味が変わる前にぜひ、味わってください♪
12. 直火式エスプレッソ(マキネッタ)の特徴、使い方・淹れ方
続いてのコーヒーの抽出器具は、直火式エスプレッソ(マキネッタ)です。
直火式エスプレッソは「マキネッタ」や「モカポット」とも呼ばれ、エスプレッソの本場イタリアでは、エスプレッソマシンよりも、この直火式エスプレッソの方が圧倒的に家庭で普及しています。
(マキネッタ:macchinettaはイタリア語で、「小さな機械」「小型コーヒー沸かし器」という意味だそうです)
エスプレッソマシンは電気を使いますが、この直火式エスプレッソ(マキネッタ)は、コンロなどの直火を使用してエスプレッソを抽出します。
(IHヒーターでもOKの直火式エスプレッソ(マキネッタ)もあります)
コーヒー粉を本体内部のバスケットにセットし、「ボイラー」と呼ばれる本体の下部に水を入れ、火にかけます。
すると、沸騰したお湯がバスケットを通過しながらエスプレッソが抽出され、本体上部のサーバーに溜まる、という仕組みです。
構造は何となくサイフォンに似ていますが、お湯にコーヒー粉を浸しながら抽出するサイフォンとは異なり、直火式エスプレッソ(マキネッタ)は圧力をかけながら一気に抽出を行います。
その圧力は1.5〜2気圧ほどと、エスプレッソマシンの9気圧に比較すると1/4程のパワー。
ですが、家庭でコンロ一つさえあれば、ペーパードリップよりもずっとしっかりとした味わいのエスプレッソが楽しめます。
この直火式エスプレッソ(マキネッタ)で有名なメーカーは、「Bialetti(ビアレッティ)」。
ヒゲを生やしたモーニング姿のおじさんのロゴが目印で、見たことがある人も多いと思います。
Bialetti(ビアレッティ)の創業は1919年(大正8年)。
直火式エスプレッソ(マキネッタ)の販売を始めたのは、1933年(昭和8年)でした。
「Moka Express(モカエキスプレス)」という製品名で、直火式エスプレッソ(マキネッタ)と言えばこれ!と認識されている程、世界中で愛用されています。
大変丈夫なので、家族の間で代々受け継がれているそうです。
エスプレッソの旨みがたっぷり含まれた「クレマ」は、高圧力がかかってこそ生まれるもの。
直火式エスプレッソ(マキネッタ)ではクレマは難しいと言われてきましたが、Bialetti(ビアレッティ)の「Brikka(ブリッカ)」という製品は、そのクレマのような泡がができるように工夫されていて、人気があります。
こちらに、直火式エスプレッソ(マキネッタ)の特徴をまとめました。
【直火式エスプレッソ(マキネッタ)の特徴】
- 電気式のエスプレッソマシンよりも安く購入できる
- 簡単な操作で抽出出来るので、気軽に使い続けられる
- 濃縮した味わい
直火式エスプレッソ(マキネッタ)は、電気式のエスプレッソマシンよりもリーズナブル。
予算との兼ね合いで、高価な電気式のエスプレッソマシンには手を出しにくい...... という人にとっては、コスパの良い直火式エスプレッソ(マキネッタ)はとっても魅力的です。
エスプレッソでコーヒーの楽しみ方のバリエーションを広げる際の、始めの1台にぴったりです。
また、直火式エスプレッソ(マキネッタ)は、操作がとっても簡単なのも特徴の1つです。
本体に水と適切な挽き具合で挽いたコーヒー粉を入れ、火にかけるだけ。
抽出量によりますが、一般的に火にかけ始めてから4分ほどで抽出完了!
抽出中にブクブク〜っ音を立てながらとエスプレッソが湧き出てくるのを見るのも楽しいですよ。
少ない手順で、飲みたいと思い立ったらサッと抽出できるので、自然と使い続けられます。
また、コンパクトなので収納の場所にも困りません。
直火式エスプレッソ(マキネッタ)は、9気圧で一気に抽出するエスプレッソマシンよりもどうしてもその濃さは控えめになります。
ですが、香り高くて濃縮されたような独特の味わいは、直火式エスプレッソ(マキネッタ)でも十分楽しめますよ。
ミルクと合わせるとその濃縮された風味がより際立ち、素晴らしい一体感を生みます。
ぜひ、アレンジも楽しんでくださいね!
こちらに、直火式エスプレッソ(マキネッタ)の使い方・淹れ方(1人分)をご紹介しますね。
【直火式エスプレッソ(マキネッタ)の使い方・淹れ方(1人分)】
『材料』
コーヒー粉:8g
おすすめの挽き具合:極細挽き(抽出時間が短いので、極細挽きが良い)
お湯:50cc
『手順』
- ボイラー(下部)とサーバー(上部)を取り外し、バスケット(コーヒー粉をセットするフィルター部分)を取り出します
- ボイラー(下部)に水を注ぎます
- バスケットにスプーンを使いながらコーヒー粉を入れて、平らにならします
バスケットの淵にコーヒー粉がついたままだとしっかりと閉まらずに吹きこぼれることがあるので、淵の周りのコーヒー粉をしっかり落とすようにします - バスケットをボイラー(下部)にはめて、サーバー(上部)でしっかりと閉めます
- コンロの上にセットして火をつけ、中火で沸騰させます
- ボイラー(下部)の水分がサーバー(上部)に上がり切り、空気音のような乾いたカラカラとした音がしてきたら火から下ろします
- カップに注ぎ、完成!
※火から下ろすのが遅れてしまうと、注ぎ口からエスプレッソが噴き出してしまう恐れがあるので気を付けてくださいね。
淹れたての直火式エスプレッソ(マキネッタ)の本体はとても熱くなっています。
コンロと本体のサイズが合っていないと、持ち手部分も熱くなることがあり危険です。
ミトンや鍋つかみなどを用意して、火から下ろすときは火傷に十分気をつけてくださいね!
13. イブリックの特徴、使い方・淹れ方
続いてのコーヒーの抽出器具は、「イブリック」です。
イブリックは、トルコなどの中近東エリアで使われている抽出器具で、長い柄の先に小さいカップや小鍋が付いているようなデザイン。
日本の神社にある「柄杓(ひしゃく)」にそっくりな見た目なので、日本人の私たちにとっても、親しみが湧いてくる形状をしています。
素材は、銅または真鍮(しんちゅう)製で、細かいデザインが施されているものもあり、とっても美しいです。
このイブリックを使ったコーヒーは、「トルコ式コーヒー」「ターキッシュ・コーヒー」とも呼ばれ、歴史的に最も古いコーヒーの飲み方だと言われています。
水から弱火でゆっくりと時間をかけながら煮出しするスタイルで、抽出後のコーヒー粉は濾さずに上澄みをすすりながら楽しみます。
現在でも、トルコではこのイブリックで淹れたコーヒーが主流なのだそう。
日本でこのイブリックを使ったコーヒーを出すカフェはなかなかありませんが、トルコ料理店などでオーダー出来るかもしれませんね!
こちらに、イブリックの特徴をまとめました。
【イブリックの特徴】
- パンチのある濃厚な味わい
- オスマン帝国時代から現在まで、運勢を占う道具として使われている(コーヒー占い)
イブリックを使ったコーヒーの淹れ方はとってもユニークで、火にかけたり下ろしたり.... を繰り返しながら抽出します。
このため、通常の抽出器具よりも色んな成分が煮出しされて、少量でも厚みを感じられるコーヒーになります。
ただ濃厚なだけでなく、その中にも酸味も感じるパンチのある味わい。
その味は、他のコーヒー抽出器具では出せません!
(私も一度は試してみたい!)
コーヒー粉を濾さずに上澄みを飲むスタイルなので、飲んだ後にコーヒーカップの底にはコーヒーのかす(粕)が残されます。
このコーヒーカップの底に残ったかす(粕)の模様を見て占うのが、オスマン帝国時代より受け継がれている「コーヒー占い」です。
コーヒー粉のかす(粕)が残ったイブリックやコーヒーカップにソーサーをかぶせ、上下をひっくり返した時に出来るシルエットを見るのです。
カップの下半分に出来た模様は過去のことで、上半分に出来た模様は未来のことを指すそうですよ。
(オスマン帝国時代の人たちも、占いにワクワクしていたのでしょうか...... ?)
こちらに、イブリックの使い方・淹れ方(1人分)をご紹介しますね。
【イブリックの使い方・淹れ方(1人分)】
『材料』
コーヒー粉:7g
おすすめの挽き具合:極細挽き(極細挽きで煮出しするので、かなりしっかりした味に)
お湯:70cc
『手順』
- イブリックに極細挽きにしたコーヒー粉と水を入れて、弱火にかけます
- 沸騰させ過ぎないようにコーヒー粉が沈むように混ぜます
- 一旦火からおろし、さらにかき混ぜます
- 火にかけて下ろす、を3回ほど繰り返します
- とろみが出たらコーヒーカップに注ぎ、完成!
コーヒー粉がカップの底に沈むまで少し置き、上澄みだけを楽しみましょう
14. パーコレーターの特徴、使い方・淹れ方
続いてご紹介するコーヒーの抽出器具は、「パーコレーター」です。
コーヒー好きで、普段からキャンプやアウトドアに慣れ親しんでいる人は、聞いたことがある抽出器具だと思います。
見た目は円柱型のヤカンやポットのようですが、その中にはコーヒー粉を抽出するための「ストレーナー(濾過器)」が入っています。
ストレーナーは、穴が無数に空いてコーヒー粉を入れる部分の「バスケット」、コーヒー粉がバスケットから落ちてしまい、本体のポット中で飛び散ってしまうのを防ぐ「バスケットのふた」、本体のポットで湧いたお湯を通してバスケット内のコーヒー粉まで届ける「パイプ」、 の3つの部分から成り立っています。
(ストレーナーは、玉入れのカゴをイメージすると分かりやすいかもしれません!)
言葉にすると複雑そうですが、その仕組みはとってもシンプル!
本体のポットに水を入れて沸騰させると、蒸気の力でお湯がパイプ内を上昇していきます。
上昇した先には、バスケットがあり、粗く挽いたコーヒー粉が中にセットされています。
このバスケット内でコーヒー粉とお湯が触れ合い、コーヒーが抽出されるのです。
一度コーヒー粉に触れたお湯はバスケットの穴から落ち、再び沸騰してまた上昇する...... という循環によって次第にコーヒーを濃くしていきます。
このパーコレーターの歴史は古く、1827年(日本では江戸時代)にフランスで考案されましたが、広く普及したのは、西部開拓時代のアメリカでした。
繊細な操作が必要ない、簡単な抽出方法でコーヒーを楽しめるパーコレーターは、多くの開拓者やカウボーイたちに受け入れられたのです。
こちらに、パーコレーターの特徴をまとめました。
【パーコレーターの特徴】
- オイル感たっぷりで、飲みごたえや満足感をしっかり感じる味わい
- 直火が使えて操作が簡単!登山やキャンプなどのアウトドア向き
オイル感があるので、さらっとしているペーパードリップのコーヒーよりもずっと飲みごたえを感じます。
また、熱々の状態で飲めるので、コーヒーを飲んでる.... という実感も得られやすい!
他の抽出器具にはない、独特の満足感を感じられますよ。
また、パーコレーターは、本体以外の必要な道具が少なく、アウトドアなどのシーンで大活躍します。
水とコンロ、コーヒー粉とパーコレーター本体さえあればOK!
コーヒー粉を濾すためのフィルターなどを別に準備する必要がありません。
自然の開放的な雰囲気の中で熱々のコーヒーを飲むのは、最高の時間でしょうね。
抽出中に聞こえる”コポコポ”という音も、日常の忙しさを忘れさせてくれることでしょう。
そんな癒しももたらしてくれる抽出器具 パーコレーターの使い方・淹れ方をご紹介しますね!
【パーコレーターの使い方・淹れ方(1人分)】
『材料』
コーヒー粉:12g
おすすめの挽き具合:粗挽き(抽出時間が長めなので、粗挽きだと雑味が出にくい)
お湯:160cc
『手順』
- 本体のポットに計量した水を入れ、加熱をスタートします
- バスケットにコーヒー粉を入れて、ふたを被せてスタンバイさせておきます
- お湯が沸騰したら一度火を止め、2. のバスケットを内側に入れます
そのまま1〜2分ほど放置して、蒸らします - 再度、弱火で3〜4分ほど加熱して煮出します
本体ポットのふたの取っ手部分が透明になっているタイプのパーコレーターであれば、抽出中のお湯の色の変化を確認できるので、濃さを確認できます - 火から下ろして、マグカップやコーヒーカップに注いで出来上がり
※弱火で加熱する時間の目安は3~4分ですが、季節や気温、火力により異なります。
色々と試して、お好みの濃さにして楽しんでくださいね!
あまり長い時間火に掛け続けると、煮詰まって焦げっぽい印象が強くなり、コーヒー豆本来の持つ香りを感じにくくしてしまいます。
濁ってしまい、口当たりも悪いコーヒーになるので、抽出中の加熱時間は注意しましょうね。
15. ベトナムコーヒーの特徴、使い方・淹れ方
続いてはベトナムコーヒー。
ベトナムは、東南アジアにあるインドシナ半島東部の国で、日本とも繋がりが強い国の一つです。
毎年多くの日本人の旅行者が訪れ、美しい自然や建造物、ローカルフードを堪能しています。
美味しいご当地フードと並び、大人気なのが、ベトナムコーヒー。
このベトナムコーヒーは、アルミ製やステンレス製のベトナムコーヒー専用のドリッパーを使用して抽出します。
この専用ドリッパーは、「カフェ・フィン」と呼ばれ、特殊なフィルターなどとセットで使用します。
カップに乗せてフィルターを支える「台」、コーヒー粉をセットする「本体」、本体の中でコーヒー粉を抑える「中蓋(おさえ)」の3段構造に加え、本体にかぶせる上蓋で構成されています。
細かめから中挽きに挽いたコーヒー粉をフィルターに入れてお湯を注ぎ、抽出します。
上からお湯を落として抽出するので、通常のハンドドリップコーヒーとさほど違いはないように思われるかもしれません。
通常のハンドドリップコーヒーとの大きな違いは、抽出前にあらかじめ練乳(コンデンスミルク)をカップに入れておくこと!
他にも、コーヒー豆の焙煎時にバターを加えて加工された「バター焙煎」というコーヒーも有名です。
もし、ベトナムに行くことがあれば、ぜひ、現地のベトナムコーヒーを飲んでみてくださいね。
こちらに、ベトナムコーヒーの特徴をまとめています。
【ベトナムコーヒーの特徴】
- コーヒーらしい苦み・渋みを強く感じるロブスタ種のコーヒー豆を使う
- 専用ドリッパー「カフェ・フィン」を使い、ゆっくりと抽出して濃いコーヒーに仕上げる
- 練乳(コンデンスミルク)入りで甘みが強く、コクのある味わい
ベトナムコーヒーは、自国で栽培するロブスタ種のコーヒー豆を使用します。
実はベトナムは、コーヒーの品種の一つである「ロブスタ種」の生産が盛んで、2024年のデータによるとコーヒー豆の生産量はブラジルに次いで第2位!
ベトナムにとってコーヒーは、国を支える重要な農産物なのですね。
ロブスタ種は、しっかりした苦味や渋みがあり、酸味や柔らかめ。
インスタントコーヒーや様々なブレンドコーヒーに配合され、全体のバランスを整えてくれるコーヒーの品種です。
ロブスタ種単体ではインパクトが強過ぎてしまいますが、ベトナムコーヒーのように甘味やフレーバーを付けることでとっても飲みやすくなりますよ。
また、ベトナムコーヒーはお伝えしたとおり専用ドリッパー 「カフェ・フィン」を使います。
5~10分もかけ、ゆっくりゆっくりとコーヒーの抽出を行います。
一般的には、抽出時間が長くなり過ぎると苦味や雑味が強調されて美味しくなくなる...... と言われていますが、ベトナムコーヒーの場合は逆です。
あえて抽出時間を長くし、濃いコーヒーと甘い練乳(コンデンスミルク)との調和を生み出しているのです。
ベトナムコーヒーのコクは、1度飲むとクセになりますよ!
こちらに、ベトナムコーヒー 専用ドリッパーの使い方・淹れ方(1人分)をご紹介します。
【ベトナムコーヒー 専用ドリッパーの使い方・淹れ方(1人分)】
『材料』
コーヒー粉:12g
おすすめの挽き具合:中細挽き(キメが細やかで、ペーパードリップと好相性)
お湯:140cc
練乳(コンデンスミルク):20g程度(大さじ1杯強)
『手順』
- カップの中に練乳(コンデンスミルク)を入れおきます
- 練乳の入ったカップの上にカフェ・フィンのパーツの台、本体をセットし、中細挽きにしたコーヒー粉を入れます
- コーヒー粉の上におさえ(中蓋)を乗せます
このおさえ(中蓋)がネジになっているタイプのカフェ・フィンの場合、しっかりと締めます - 準備しておいたお湯をゆっくりと注ぎ切ります
※蒸らしは必要ありません - 上蓋を本体の上にかぶせて、5〜10分、注いだお湯がコーヒーとなって落ちきるのを待ちます
- 上蓋と本体、台をはずし、出来上がり
※コーヒーが落ちきった後、上蓋を本体からひっくり返しながら外し、上向きになるように側に置きます。
これはそのまま、コーヒーのかす(粕)が残った本体を置く受け皿として使えますよ。
抽出したては、コーヒーの部分と練乳(コンデンスミルク)の部分が分かれて2層になっています。
飲み始めからしっかりと混ぜて甘いコーヒーにしても良いですが、上のコーヒーの部分を味わいつつ、途中で軽くかき混ぜて味の変化を感じながら飲み進めることも出来ますよ!
番外編!ダルゴナコーヒーの特徴、淹れ方
ここまで15種類のコーヒーの抽出器具をご紹介してきましたが、最後に、最近話題の新たなコーヒーの淹れ方をご紹介します!
それは、韓国生まれの「ダルゴナコーヒー」。
ミルクの上に、泡立てた甘みのあるコーヒー風味のクリームを乗せたアレンジコーヒーで、とっても可愛い見た目をしています。
このコーヒー風味のクリームは、インスタントコーヒーと砂糖、少量のお湯で作ります。
特別な抽出器具は必要なく、家にあるものでカフェのメニューにあるような素敵なコーヒードリンクをつくれちゃいますよ!
ダルゴナコーヒーの特徴は、こちらです。
【ダルゴナコーヒーの特徴】
- コーヒー風味のクリームは、濃厚でビターな味わい
- 甘さと苦さ、どちらも楽しめる
- ミルクの温度、種類を変えてアレンジ出来る
- 1杯で色んな食感を楽しめる
コーヒー風味のクリームは、煮詰めたような風味がするインスタントコーヒーを使用しています。
しっかりとした苦味、一緒に攪拌している砂糖と合わさり、濃厚でビターな味わいを楽しめます。
下の部分のミルクに甘味をつければ、甘さ、コーヒーらしい苦味、どちらも味わえます。
また、ミルクの温度を変えてみたり、豆乳やアーモンドミルク、オーツミルクなど植物性のミルクにすることで、簡単にアレンジが出来ます。
食感も楽しいのが、ダルゴナコーヒーの特徴。
ふわふわの泡だけをすくったり、ミルクと混ぜてまろやかさを堪能したり、1杯で色んな味わい方が出来ますよ。
こちらに、ダルゴナコーヒーの淹れ方(1人分)をご紹介します。
【ダルゴナコーヒーの淹れ方(1人分)】
『材料』
インスタントコーヒー:約10g(大さじ2)
砂糖:約9g(大さじ2)
お湯:約30g(大さじ2)
牛乳:適量
『手順』
- ボウルにインスタントコーヒー、砂糖を入れて軽く混ぜ、水を加えて泡立てます
泡立て器やハンドミキサーなどで、白っぽくもったりするまで泡立てます - グラスや透明のカップなどにお好みの量の牛乳を入れ、その上に静かにコーヒークリームを乗せます
2層がくっきりと綺麗に見えるグラスの3分の2程度のミルクがおすすめ!
※コーヒークリームがこんもりと盛り上がるようにすると、とっても可愛いです。
さらにその上からインスタントコーヒーを振りかけると、カフェメニューのような見栄えになりますよ。
コーヒークリームに加える砂糖は、甘味をつけるだけでなく、泡立ちをよくしてしっかりと固さのあるクリームにする、という役割があります。
柔らかいコーヒークリームだとミルクに沈みやすくなり、せっかくの2層を楽しめません。
まずはインスタントコーヒー、砂糖、水を同量にしてみると、失敗が少ないですよ。
まとめ
いかがでしたか?
コーヒーの抽出道具を15種類、盛りだくさんご紹介してきました。
みなさんの興味をそそられる抽出器具は、ありましたか?
それぞれのコーヒーの抽出器具の特性や面白さ、魅力を感じられたのではないでしょうか。
いつもはペーパードリップという人は、フィルターをネル(布)にしたり、ステンレスフィルター(金属フィルター)にするだけで、いつもとはガラッと違うコーヒー体験が出来ます。
フレンチプレスやウォータードリップ(水出しコーヒー)は、抽出の際に付きっきりにならずに淹れられるので、時間が無い人におすすめ。
アウトドア用のコーヒー抽出器具に興味がある人は、エアロプレス、デルターコーヒープレスやパーコレーター。
多くのコーヒーラバーが憧れる、美しいデザインの存在感のあるサイフォンコーヒー......。
こんなにたくさんのコーヒーの抽出器具があることを知ると、コーヒーの楽しみ方って本当に自由だな.... と思います。
コーヒーの好みはもちろんですが、自分のライフスタイルに沿った抽出器具があれば、コーヒーが何倍も楽しくなるはずです!
今回の記事で奥深いコーヒーの魅力を感じ、お気に入りの抽出器具に出会えてもらえたら、とっても嬉しいです。
大変長い記事になってしまいましたので、気になる抽出器具をさかのぼって、再度読んでみてくださいね。
みなさんそれぞれのコーヒーの世界が、より広がりますように!
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
今後もten to ten(点と点)では、みなさんがコーヒーのことをもっと好きになれるような情報をお伝えしていきます。
次回の記事も、ぜひお楽しみにしていてください♪